中央競馬では夏季の競馬を盛り上げるキャンペーンとして、2006年からサマーシリーズを開催しています。
今回は、競馬のサマーシリーズとはどのようなキャンペーンなのか、またなぜ夏季競馬を盛り上げるイベントを開催しているのかについて解説しましょう。
競馬にとって夏季はオフシーズン
競馬と言えば、年中レースを開催していることから、オフシーズンは存在しないように思われます。
しかし、実際は2つの理由からオフシーズンやそれに近い時期が夏と言われているのです。
まず、馬は暑さに弱く、夏の競馬場へ行くと分かるのですが、明らかにパフォーマンスが下がっています。
場合によっては素人でもへばっているように思える馬も見かけます。
このように馬にとって本来のパフォーマンスを発揮できない季節なのです。
そういった意味で夏はオフシーズンと見る人も多くいます。
次に主だった馬が放牧されている時期が夏なのです。
オークスやダービー、春の天皇賞で活躍した馬が軒並み放牧している時期になります。
中央競馬でもスター級の馬たちが北海道で休養を取っている時期に当たるため、夏開催のレースもイマイチ知名度が低かったり新馬だったりといった競走馬が出走しているため盛り上がりに欠けていました。
夏のシーズンを盛り上げる中央競馬のサマーシリーズ
中央競馬にとって、可能であれば夏のシーズンもファンを楽しめる取り組みをしたいと考えています。
かといってクラシックやG1などを夏に集中させた場合は、パフォーマンスの高い馬を見せられることは難しいでしょう。
このような中でも盛り上げる取り組みとして行われているのがサマーシリーズです。
ダービーが終わった翌週からは競馬関係者にとって夏に入ります。
その時期からサマーシリーズをスタートさせ、夏の競馬を盛り上げるのです。
サマーシリーズは6月中旬から「秋季開催」の始まる9月中旬の3か月をかけて争われるものです。
サマースプリントシリーズ、サマー2000シリーズ、サマーマイルシリーズ、そしてサマージョッキーズシリーズと開催されており、それぞれ該当するレースに勝利するとポイントが付与され、ポイントによって順位が決まります。
ただ、このような試みを行っているものの、極端な盛り上ガリは起こらず、一部のシリーズでボーダーとなるポイントをクリアできない馬ばかりで該当馬なしという状況にもなっています。
このように中央競馬でも夏開催のレースについては現在も苦戦しているのが現状なのです。
それでも夏シーズンの頭である6月の下旬に開催されるG1の宝塚記念は古くから人気のある夏開催のレースとして君臨しています。
そして、今も有力馬がしばしば登場する夏のシーズンの競馬として注目されているレースです。
そのため、夏開催といってもそこまで極端に内容が悪くなるといったことはありません。
