パチンコの玉は何でできている?その中に込められた意外で興味深い工夫とは

パチンコの玉は、見た目はただの銀色の小さな球体ですが、その素材や構造には驚くほどの工夫が詰まっています。
主な素材は鋼で、直径は約11mm、重さは5.4~5.7gと厳密に規定されています。
表面は「浸炭焼き入れ」という処理によって硬化されており、中心部には約0.2%の炭素を含む軟鉄が使われています。

さらに、最表面には0.4~1ミクロンほどの硬質クロームメッキが施されていて、耐久性と滑りの良さを両立しています。
この構造により、パチンコ玉は繰り返し使用しても摩耗しにくく、機械の中でスムーズに転がるようになっています。

また、製造過程では鉄線から圧造ブランク球を作り、独自の研磨技術で球状に仕上げることで、内部の応力を減らし、精度の高い玉が生まれます。
さらに店舗ごとに刻印が施されていることもあり、これは不正防止のための工夫です。
規格外の玉や細工された玉が持ち込まれるのを防ぐため、検品工程にも非常に力が入れられています。

10万個の中に1個でも不良品が混ざると、ロット全体の品質が疑われるため、厳しい品質管理が行われているのです。