ソーシャルゲームは、基本プレイが無料というケースがほとんどです。
そのような状況でありながら、ソーシャルゲームの大手企業は、数十億円ともいえる巨額の収益を挙げているケースも珍しくありません。
無料でプレイできるのに、なぜそのような巨額の収益が得られるのでしょうか。
今回は、ソーシャルゲームの利益について解説します。
課金システムがソーシャルゲームの収益を出す
ソーシャルゲームは基本的なプレイが無料になっているものの、課金システムによって収益を出しています。
その点は、多くの方が知っていることではないでしょうか。
ただ、ユーザーにプレイヤーに課金をしてもらうためにソーシャルゲームのメーカーは様々な工夫を凝らしています。
主な工夫として、短時間で楽しめる、簡単なシステム、そして母数自体を増やして課金してくれるユーザー数を増やすという試みで積極的な広告展開をしているところもあります。
また、日本の場合は、ユーザー数の多いiPhone版のアプリもAndroid版と同時にリリースするなど、間口を広げる努力も行われています。
ソーシャルゲームの売上を示す計算式
実はソーシャルゲームの売上を示す計算式も確立されています。
その計算式は次のとおりです。
1日の売上 = DAU × 課金率 × ARPPU
聞きなれない単語がいくつも並んでいるので一つずつ解説しましょう。
まず、DAU(デイリー・アクティブ・ユーザー)は、1日あたりのログインしているユーザー数を言います。
つまり、DAU1万であれば、1万人のユーザーが一日でログインした人数を指します。
課金率は、全ユーザー数のうち、課金しているユーザーの確率です。
課金率60%であれば、全ユーザーのうち60%が課金していることを意味します。
最後のARPPU(アベレージ・レヴェニュー・パー・ペイド・ユーザー)とは、課金しているユーザーの平均課金額を意味する言葉です。
「売り上げ÷課金ユーザー数」の計算式で求められる数字です。
つまり、次のような式で表せます。
1日の売上 =今日プレイしている人数 × 課金率 × 課金ユーザーの平均課金額
たとえば、5万人がプレイしており、課金率が3%で平均課金額が600円の場合
50,000×0.03×600=900,000(円)
1日の売上は90万円になります。
1日で90万円なので、200日運営できれば1億8千万円もの収益が期待できるのです。
これでも十分な収益と言えるものの、世界レベルになると2億ドル(280億円)もの売り上げを出しているタイトルもあります。
そのため、いかにソーシャルゲームに巨額の収益をもたらすジャンルか分かるでしょう。