
『嘘喰い』は、迫稔雄氏が手がけるギャンブル×サスペンス漫画であり、斑目貘(まだらめばく)の天才的な頭脳戦を中心に展開されます。物語の舞台は闇の賭博組織「賭郎(かけろう)」で、公正にギャンブルを管理するこの団体が、数々の極限バトルや心理戦の舞台となっています。
主人公・斑目貘は、人の嘘を見抜く異能のギャンブラーです。普通なら窮地に追い詰められたと思わせる場面でも、冷静に相手の策を利用し、一転して完全勝利に持ち込む逆転劇が印象的です。この姿勢から「嘘喰い」という異名がつきました。

貘の右腕とも呼べる伽羅(きゃら)は、戦闘のスペシャリストであり、肉体的な強さと忠誠心で作中屈指の人気キャラクターです。
本作の大きな特徴は、緻密な心理戦と張り巡らされた伏線、リアルなバトル描写の融合です。賭郎を巡る三つ巴の勢力や壮絶な「屋形越え」の闘いなど、個性豊かなキャラクター同士が挑み合うスリルは『嘘喰い』ならではの魅力となっています。
作品全体を通じて「嘘」と「信頼」、「極限下の選択」というテーマが浮かび上がり、読者に生き様や価値観を問いかける深みのあるストーリーが楽しめます。