カイジは、魅力的な登場人物が多く、それらの人物を主人公にしたスピンオフ作品も登場しています。
今回は、カイジ以外の登場人物が主人公を務める4作品を紹介しましょう。
最も長大なスピンオフ作品「中間管理録トネガワ」
中間管理録トネガワは、愛帝グループの最高幹部である利根川幸雄を主人公としたスピンオフ作品です。
大勢の黒服とグループの総帥である兵藤会長との間に立つ中間管理職的な役割を持っている同氏がコミカルに描かれています。
時代設定は、カイジと出会う前の時期であり、兵藤会長の退屈を紛らわす余興を企画するため、利根川が部下の11人の黒服を集め「チーム利根川」を結成してプロジェクトを進めるストーリーです。
プロジェクトの途中に立ちはだかる壁、病気、部下のミス、アクシデントに苦しめながらも一途に任務へ向かって行く姿は、スピンオフ作品でありながら、全10巻ものコミックとなりました。
しかも、アニメ化されるなど、スピンオフ作品とは思えないくらいの作品です。
裏カジノ店長の下積み時代「上京生活録イチジョウ」
愛帝グループが秘密裏に経営する裏カジノの店長を務める一条聖也を主人公としたスピンオフ作品です。
この作品は、高校を卒業し、上京後にフリーターとして生活していたころの一条を描いています。
18歳から19歳の頃が舞台であり、ひたすら下積みとして頑張る姿が印象的です。
こちらの作品もスピンオフ作品でありながら全6巻もあります。
一日の自由を満喫する長編作品「1日外出録ハンチョウ」
地下労働施設のE班班長として地下の劣悪な強制労働施設に収容された大槻 太郎が「1日外出券」を使って地上に戻り、そこで飲み食いを楽しむ姿を描いた作品です。
ユニークなスピンオフ作品として仕上がっており、一話完結型で、頻繁に外出するストーリーになっています。
その外出先で、都内近郊の名店や観光名所、穴場スポットへ行くこともあります。
ギャンブル漫画というよりも、どことなくグルメ漫画になっているようなスピンオフ作品で、16巻も続いている大作です。
スピンオフのスピンオフ「1日個室録ヌマカワ」
1日個室録ヌマカワは、1日外出録ハンチョウのスピンオフ的な作品で、まさにスピンオフのスピンオフといった位置づけです。
先ほどのスピンオフ作品の主人公である大槻の側近を務める沼川が主人公になって理想と現実の狭間で一喜一憂する1日を描きます。
地下強制労働所の個室は外出に次ぐものでありながら、誰も使う人間がいなかったものの、敢えて沼川が利用する話です。
エアコンやバスルーム、旅館の和室のような落ち着いた雰囲気の部屋に一日いられるものの、手持ち無沙汰になって妄想するストーリーは、すぐに完結しています。