自分がそういうシーンに直面すればどうするだろうかと、想像しながら読める

自分がそういうシーンに直面すればどうするだろうかと、想像しながら読める

全人類が石化した世界、というのが、ドクターストーンの舞台になりますが、これだけ聞くと割と、ありがちというか、ベタな展開が予想されますが、いい意味で予想を裏切ってくれました。
どういうことかというと、主人公が様々な科学の知識を活用して、文明を取り戻していくという、やや斜め上を行く展開になっているのです。その道筋や過程に、納得のいく説得力が備わっていて、妙に感心しながら読み進めていくことができます。
例えば、石器を作り出したことで、植物を切り裂き、紐を作ることが可能となります。次にその紐を使って、動物にわなを仕掛けることも可能となりました。

サバイバル

紐は滑車や荷車にも活用され・・、といった具合に、直面する問題を、次々と解決していくその様は、現実世界でのサバイバルなどと通ずるところがあります。
今挙げたようなアイテムはまだまだ序の口で、石灰や磁石、ガラス、プラスチック・・と、多方面にその活用は波及していきます。同時に、作者の知識の豊富さに感心させられます。
ともかく実際に自分がそういうシーンに居たらどうするだろう、と想像しながら、つまりは共感しながら読めるので、読み応え満点です。

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