
通称サッカーくじ、スポーツ振興くじと呼ばれるtotoは、そもそも「スポーツ振興投票の実施等に関する法律」により規定されている。
その目的は同法によれば、要するにスポーツの振興のために必要な資金を得ることとなっている。
それにしてもなぜ、その対象がサッカーだったのだろうか。
totoという言葉はイタリアのサッカーギャンブルであるトトカルチョから来ている。
このことからtotoのモデルがイタリア発祥であることが容易に想像できる。
先述の法律は文部科学省の所管となっている。

無論、文部科学省が直接サッカーくじを運営するのではなく、同省傘下の独立行政法人日本スポーツ振興センターがその任にあたる。
同センターが日本体育・学校健康センターと名乗っていた当時は、学校給食を主な業務としていた。
実はその時点でセンターとしての役割は時代遅れとなっており、存在理由も希薄なものだった。
スポーツくじで、莫大な資金が流入することは同センターの大きな躍進といえた。
文部科学省の天下り先としては、華々しい存在に昇格したのである。