嘘喰いはギャンブル漫画と呼ばれるジャンルに含まれます。
実際、嘘喰いの異名を持つ天才ギャンブラーの斑目 貘(まだらめ ばく)が相手のイカサマやブラフ、嘘に乗った上でそれを利用しての完全勝利を求める様子は、ギャンブル漫画らしい作品といえるでしょう。
一方で、純粋なギャンブル漫画とは一線を画す漫画とも呼ばれています。
その理由について解説しましょう。
まるでアクション漫画?嘘喰いのもう一つの顔
嘘喰いはギャンブル要素の強いギャンブル漫画のほか、アクション漫画のような一面も持っています。
その理由が「立会人」の存在です。
ギャンブルで負けた際の取り立てをする役割を持った人間で、実際のギャンブルでもディーラーなどがそういった仕事をしています。
ただし、常識を超えたギャンブル勝負の取り立てをする場合、時に命を失う危険すらあるのです。
そういったことにならないため、立会人には異常な強さを持った人物が多く登場しています。
さらにそれらの人物にはナンバリング(號数)がされており、数字が少ないほど強力な立会人とされています。
これらの人物の立ち回りがまさに格闘漫画さながらであり、アクションシーンも楽しませてくれるのが嘘喰いの魅力です。
立会人も超える?さらに強いキャラクターも登場
アクションで主人公の獏の存在を食ってしまっているインパクトのあるキャラクターも多数登場しています。
立会人すら倒してしまうキャラクターや元立会人など、いかにも強力なキャラクターがアクションで魅せてくれます。
しかも、アクション漫画にありがちな強さのインフレ(序盤のキャラが相対的に弱くなる現象)もなく、序盤に出てきたキャラクターがそのまま強いというケースも多く登場しています。
ギャンブルシーンでは、漫画でありながら何度か読まないと理解できないシーンが多い中、その箸休め的なアクションシーンで難解なギャンブルのうっぷんを一気に解消してくれます。
このように嘘喰いは、本格的なギャンブル漫画でありながら、その理解に苦しむシーンをアクションで爽快に飛ばしてくれる、絶妙なバランスの漫画といえるでしょう。
もちろん、アクションシーンを一気に読み流してギャンブルだけを楽しんだり、反対にアクションだけを楽しんだりといったような様々な楽しみ方のできる漫画でもあります。
最強と目された立会人1號の夜行 妃古壱にフォーカスしたスピンオフ漫画も存在するなど、ギャンブル漫画を超えた魅力を爆発させています。