テザー(USDT)は価格の安定性が高いステーブルコインの一種で、アメリカドルと価格が連動しているのが特徴です。
テザー以外にもドルや、他の国の法定通貨、金などの価値に紐づいた仮想通貨が発行されていて、それぞれに特徴があります。
テザー以外のステーブルコインの情報と、なぜテザーが人気なのかを簡単に解説します。
他にもドルやトルコリラなどと紐づいた仮想通貨が存在する
アメリカドルと価値が紐づいた仮想通貨はテザーだけではなく、USDコイン(USDC)もほぼ同様のコンセプトで作られています。
仮想通貨を発行する仕組みが異なるものの、ドルと紐づけられているという安心感から非常に人気が高い仮想通貨です。
一方で、同じく国の法定通貨と紐づけられながら、価値の変動が大きいことで知られるようになった仮想通貨も存在します。
トルコを拠点とする企業BiLira社が提供しているTRYBは、トルコリラと価値が紐づけられています。
トルコリラは政情不安や地政学的なリスクから価値が安定しない面があり、ドルと比較した場合の価格は不安定です。
価値の変動が大きいことをメリットと考える人もいれば、デメリット考える人もいるため、暴落・暴騰があり得るという不思議なステーブルコインになっています。
金や株といった資産と連動するステーブルコインも存在する
ステーブルコインは実体がないプログラムと、実在する価値があるものと紐づけて価格を安定させています。
ドルなどの法定通貨以外にも金や、株式といった金融資産と連動するステーブルコインも開発していて、国産の仮想通貨も存在します。
ジパングコイン(ZPC)は金価格と連動しているのが特徴で、国内取引所で購入可能な数少ないステーブルコインです。
「有事の金」と言われるほど、社会情勢が不安になった際に強いと言われているのが金の現物資産です。
ジパングコインの発行は三井物産デジタルコモディティーズが行っていて、将来的には現物の金と交換できる仕組みまでを整えるが目標となっています。
多数のステーブルコインがあるがテザーが人気なのにも理由がある
ステーブルコインは複数あるものの、時価総額で言えばテザーが圧倒的な上位となっています。
テザーは時価総額に対して運営会社の資産が不足しているという指摘を受けたものの、裁判などを通じて時価総額を証明する文書が公開し、信用を回復したためです。
ステーブルコインは実際に資産が紐づけられていることが証明できるか、流通量が多く使い勝手が良いかは非常に重要になっています。
テザーがステーブルコインの代表として扱われることが多いのは、使い勝手が良く、価値の保証もしっかり行われているからなのです。