嘘喰いは2006年から2018年まで週刊ヤングジャンプで連載されたギャンブルマンガです。
かつて凄腕のギャンブラーでありながら全てを失った男が、相棒を見つけて再起していく物語であり、命さえ賭けの対象としたギャンブルと暴力性の高い描写・アクションも評判になりました。
様々な勢力の思惑や陰謀が入り乱れるハードなストーリーも魅力で、先が見えない展開が続いたのも特徴です。
2022年に映画が公開、映画公開を記念したスピンオフ作品が発表されるなど、人気に衰えは見えず、いまだファンが多いのも特徴となっています。
命やその後の人生のすべてがかかった暴力性に満ちたギャンブルマンガの一つ
噓喰いのほとんどのギャンブルは命がけの内容になっています。
主人公の斑目貘と、もう一人の主人公で貘の相棒となった梶隆臣は、毎回のように命の危機にさらされることになるのです。
危機にさらされる理由は様々で、鬼ごっこのような内容だったものが実際は鬼が逃げる人間を殺害していくゲームだと判明する、テロリストを相手にお互いの命を賭けるゲームを行うことになるなど、経緯は様々です。
貘はかつて所属していた組織のトップになるべく再起を図っている状態で、逃げるという選択肢がないのがポイントです。
緊迫感に満ちた中で行われる駆け引きや頭脳戦が、読者の心を射止めた作品なのです。
複雑な勢力図やそれぞれの思惑も見どころの一つになっている
ギャンブルマンガはギャンブルやそれにまつわる人間模様が描かれるのが基本となります。
しかし、噓喰いの場合は様々な利害関係・組織間の対立が起こることもあり、その複雑さ物語のスパイスとして生きています。
個人の感情や事情・思惑で組織が利用されるケースやその逆もあるため、実際にギャンブルに関わる人間が知らないところで自体が進んでいることも珍しくないのです。
貘がその裏の裏まで読んでいるか、どこまで計算して動くかも見どころとなっていて、物語が進むにつれ成長していく隆臣とのコンビ関係の変化も含め、見どころとなっています。
複雑で重厚でありながら解決方法がギャンブルというシンプルさも魅力
嘘喰いは複雑で重厚な物語の構造になっていますが、その解決方法はギャンブルの勝敗によって決まります。
命がけでも勝てば問題なく、勝ち続ければ全てを手に入れられるというシンプルな内容になっているのです。
相手をいかにギャンブルのテーブルにつかせるか、貘と隆臣がどのように勝利の階段を上っていくのかは今も新しい読者を引き込み、今後も何かあるのではと思わせるだけの人気が続いています。