
競輪において、選手たちの形成する「ライン」がレースを決定づける重要なポイントだとされています。
ラインとは、レースにおける戦略的なグループ形成を指し、選手同士が協力し合うことで展開されます。
このラインは主に選手の出身地や所属地域によって自然に組まれることが多く、地元選手同士が連携することでレースを有利に進める役割を果たします。
ラインの基本構造は「先頭」「中間」「後方」の3つの役割に分かれます。

先頭選手は風よけを行い後方の選手たちを守り、最後のスプリント勝負に向けて中間選手や後方選手が準備する形になります。
この協力関係は一見するとチームプレイのようですが、ゴール直前ではそれぞれが競争に転じるため、心理戦や駆け引きが重要となります。
あくまで一時的な協力関係であり、レースの勝ち負けにおいてはやはり、全員がライバルになると言えるでしょう。
またラインを組むか否かの判断も選手次第であり、時には裏切りや独自戦略がレースの波乱を呼びます。
このラインこそが競輪独特の奥深さを象徴する要素と言えるかもしれません。