
IR構想は、日本国内でカジノを含む複合観光施設の開発を目指すものです。ただ、大きなメリットがある反面、社会的な問題点が複数存在します。
まず、IRの開発により観光客の増加を促進し、その地域にはかなりの経済効果があると期待されています。大阪IRでは年間2,000万人ほどの来場者が見込まれ、観光収入の大幅上昇が予想されているだけではなく、それに伴う雇用創出も魅力です。 IRの建設、運営による直接雇用はもちろん、周辺地域の飲食業や小売業なども含めて活性化が見込まれています。

もちろん、税収も地方自治体や国家の財政に寄与します。そこから公共サービスの充実やインフラ整備に役立つでしょう。
一方で、IR開発に伴ってギャンブル依存症のリスクや治安の悪化を引き起こす可能性が懸念されています。IR構想が中止になった都市は、これらについて市民の納得を得られたかったのが理由の1つです。安全を確保するためにも、犯罪への関与や反社会勢力への資金流用など、これまで以上に強固な対策が求められるでしょう。
地域振興の不確実性もあり、今後も慎重な議論が必要です。